モルタル雑貨が小ロットOEMが可能な理由

モルタル雑貨が小ロットOEMが可能な理由を解説します。
自社オリジナル製品のOEMは「大ロットでないと難しい」と思われがちですが、モルタル雑貨は素材や製法の特性上、少量からの製作に向いています。その背景と具体的な理由を、実際の製作工程を踏まえて紹介します。

1. モルタル雑貨のOEM

モルタル雑貨のOEMとは、企業やブランドの要望に応じて、
形状・サイズ・色味などを調整し、オリジナルの雑貨を製作することを指します。

一般的な量産品と異なり、

  • 完全な規格品ではない
  • デザインや用途が比較的限定される

といった特徴があり、必ずしも大量生産を前提としないケースも多くあります。

2. なぜOEMは「小ロット不可」と思われがちなのか

OEMという言葉から、多くの人が次のようなイメージを持ちます。

  • 金型が必要で初期費用が高い
  • 最低ロットが数千〜数万個

これらは主に、射出成形や金属加工などの量産向け製法の話です。
しかし、モルタル雑貨はこれらとは前提となる製法がまったく異なります

3. モルタル雑貨が小ロットOEMに向いている理由

理由① 金型ではなく「シリコーン型」を使う製法

モルタル雑貨では、
鋼製金型ではなく シリコン型(ゴム型) を使用するしております。

  • 初期コストが低い
  • 形状変更が容易
  • 小数個の成形でも負担が少ない
  • モルタルとシリコーンの相性がよく、高ショット数に耐えうる

このため、数十〜数百個単位の製作でも成立します。

理由② 都度生産が可能

モルタルは必要な分だけをその都度練って使用できます。

  • 原材料は粉体が中心
  • 保管が容易
  • 余剰在庫を抱えにくい

結果として、
「必要な分だけ作る」生産体制が組みやすいのが特徴です。

理由③ 設備投資が比較的小さい

大規模なプレス機や射出成形機は不要で、

  • ミキシング
  • 成形
  • 養生(乾燥)

といった工程を、小規模な設備でも安定して行えるため、
ロット数による制約が小さくなります。

理由④ 手動工程でも回転率が高い製造が可能だから

モルタル雑貨の小ロットOEMが成立する大きな理由のひとつに、手作業でありながら、生産の回転率を高く保てる点があります。

一般的なモルタルやコンクリートは、硬化に半日〜1日以上かかることも多く、少量生産では効率が悪くなりがちです。しかし、小物雑貨向けの製作では、型の中で短時間に硬化する特殊なモルタル材料を使用することで、この問題を大きく解消できます。

  • 型に流し込んでから短時間で脱型が可能
  • 同じ型を一日に何度も使い回せる
  • 設備を増やさず、生産数を調整できる

このように、工程自体は手動であっても、
「型の回転が早い=実質的な生産効率が高い」 という状態を作ることができます。

結果として、

  • 数十〜数百個程度のロットでも無理がなく
  • 大量生産ラインを前提としないOEMが成立する

という、生産体制が可能になります。

小ロットOEMが成立する背景には、単に「少量でも作れる」という話ではなく、材料選定と工程設計によって、手作業の弱点を補っているという現実があります。

4. 小ロットOEMが向いているモルタル雑貨の例

小ロットOEMと相性が良いのは、次のような製品です。

  • 小物入れ・トレー
  • ペン立て・スタンド類
  • オブジェ・記念品
  • 店舗用の小型什器
  • ノベルティ向け雑貨

いずれも
サイズが比較的小さく、形状がシンプル なものが中心です。

5. モルタル雑貨OEMで注意すべきポイント

一方で、モルタル素材としての注意が必要な点もあります。

  • 単価は金型による生計費より高くなる
  • 手作業かつ、材料特性上品質のばらつきが出やすい

これらを理解したうえで進めることが、満足度の高いOEMにつながります。

6. まとめ

モルタル雑貨が小ロットOEMに対応しやすいのは、

  • シリコーン型の採用による型コスト
  • 材料と工程のシンプルさ
  • 小規模でも成立する製造体制

といった 素材と製法そのものの特性 によるものです。

「有形物のオリジナル商材を作ってみたいが、金型コスト的に難しい」

そんなケースにこそ、モルタル雑貨のOEMは向いています。

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