コンクリート製品で活きる、シリコーン型とウレタン型の違い

※画像はAIによるイメージ画像です。

現在ウレタン樹脂による型作りに関しては、中国製シリコーン型の普及によって価格が大幅に下がり、一般高度のウレタン型を使用するプロトタイピング用途以外のシーンにおいては、通常用途では使用されるシーンが少なくなっています。結果として、ウレタン型の立ち位置は変化している様に思えます。

シリコーン型の強みと限界

シリコーン型は柔軟性と離型性に優れ、複雑な形状でも忠実に再現できます。また、材料状態での保管性や取り扱いの容易さにも優れており、雑貨やインテリア小物の製造で広く使われています。
中国製の流通拡大により低価格化が進み、試作や少量生産では非常に使いやすい素材となりました。
一方で、シリコーンは高温・高湿度の特殊な養生環境に弱く、経年劣化による型の変形を避けられないという課題もあります。

ウレタン型の特性

そのような中で、あえてウレタン型を使用する意味があるのがコンクリートやモルタル製品の製造です。ここで使用するのは一般的なウレタンではなく、通常の硬度や性質とはかけ離れた特殊なウレタン素材を前提としています。

ウレタン型は、

  • 蒸気養生など特殊な養生環境に耐えられる
  • 長期使用でも形状変化が少ない

といった特性を持っています。

当社の取り組み

当社では、通常の製造においてはコストと扱いやすさの観点からシリコーン型を使用していますが、特殊な用途ではウレタン型を採用し、案件ごとに最適な素材を選択しています。
製造規模は傘立て程度までの極小型製品に限られますが、特殊ウレタンを用いた型の製造技術を内製化しており、コンクリートやモルタル製品の幅広いニーズに柔軟に対応できる体制を整えています。

まとめ

シリコーン型は安価かつ手軽な一方で、耐久性や特殊環境への対応力に課題があります。ウレタン型はコスト面では不利ですが、**「シリコーンでは対応できない環境に耐えられる」**という強みを持ち、コンクリートやモルタル製品の製造において重要な役割を果たしています。
当社では両素材の特性を理解し、案件に応じて最適な型を選択しながら製造を行える技術基盤を備えています。

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